「四長の紐育旅日記」(10)ソロモン・R・グッゲンハイム美術館〜ニューヨークからヴェネティア、ビルバオ、そして夢洲へ⁉️
「ソロモン・R・グッゲンハイム(※1)美術館」である。「逆カップケーキ」というあだ名でニューヨーク子に愛されるアートスポット!ニューヨークのアイコン的存在だ。
そして、螺旋状スロープ(スパイラル・ランプ)が上方に伸び、その周りに展示室がある。最初はどうやって展示を観て行くのか?戸惑ったが、直ぐにエレベーターで最上階まで昇り、スパイラル・ランプを降りながら、観て行くのが効率的で、疲れないと気付き、実行した。
ところで、この「ソロモン・R・グッゲンハイム美術館」、収蔵作品としてはカンディンスキーやモディリアーニの名品が有名だが、同じニューヨークの五番街周辺に隣接するMETやMoMAやフリック・コレクションと比較すれば、残念ながら質量ともに劣後する。
そして、「グッゲンハイム美術館」を運営している「グッゲンハイム財団」、ニューヨークの他の美術館の運営財団と大きく異なる点がる。「グッゲンハイム財団」!積極的に世界の他の地域へ、「グッゲンハイムブランド」の拡大戦略を展開しているのだ。
ヴェネティアの「ペギー・グッゲンハイム美術館」は、カナル・グランデ沿いに位置する。18世紀に建築された邸宅を改装し、ソロモンの姪ペギーが蒐集したキュビズム・シュルレアリスムを展示している。ヴェネティアの景観に見事に溶け込み、水の都のアートシーンをより多彩なものとすることに成功している。
ビルバオの「ビルバオ・グッゲンハイム美術館」の成功は、より顕著だ。ビルバオは、かつて鉄鋼業、造船業で栄えたスペイン、バスク地方の中心都市だったが、1980年代に自然災害!基幹産業の衰退!環境汚染!等で衰退の一途を辿り、都市として存亡の危機にあった。
それを救ったのが「グッゲンハイム美術館」だった。1997年の美術館開館を契機として、街は、芸術・観光都市として見事に再生、「ビルバオの奇跡」と呼ばれ、世界の都市再生の中で最も成功した事例と言われている。
二つの美術館とも、美術舘が地域全体の象徴となり、世界中から集客、更なる都市のイメージアップに繋がる好循環が生まれている。「グッゲンハイム効果」と言う言葉も囁かれているくらいだ。
そして、今水面下で、次の「グッゲンハイム効果」を求めて、国際的な誘致合戦になっているそうだ。でも、残念ながら日本の都市が候補地になっているとか、日本が誘致に手を挙げていると言う話は、ついぞ聞かない。
個人的見解で恐縮だが、私は国を挙げて候補地(※3)を選定し、アジア初のグッゲンハイム美術館としての誘致に、早く手を挙げるべきと考える、、、これからも未来永劫創作し続けられる現代アートには、地域を国を変える無限の可能性があると信じるからだ、、、そしてそのためには「グッゲンハイム効果」を享受するのが近道!、、、ぐずぐずしていると、中国や韓国やシンガポールに先んじられる、、、
(※1)鉱山王と言われた父(マイヤー・グッゲンハイム)、兄(ダニエル・グッゲンハイム)とともに一族の事業に携わるが、父や兄に比べれば一族の事業への貢献は大きくは無かった。彼が後世に名を残すことになったのは、引退後の現代アートのコレクターとしてだった。1937年現代アートを支援するための財団を設立、その後1939年に自らの現代アートのコレクションを展示する美術館を開館した。
(※3)これも全く個人的見解だが、私は「グッゲンハイム美術館」誘致の候補地としては、大阪を推薦したい。具体的な美術館建築場所は、今回の万博跡地の夢洲だ。万博跡地の開発はIR、リゾート開発等が進められていようだが、まだ土地は十分に残っているようだ。
設計者は、世界最多のプリツカー賞受賞者(仙台堀日記)が日本にはいる。コンペで決めれば良いが、大阪所縁の安藤忠雄氏(「四長、パリへ行く‼️」(最終章))などは最有力候補だ。
目玉となる作品も①「村上隆」「奈良美智」「ヤノベケンジ」に巨大フィギュアの創作を依頼する②2023年ビルバオ・グッゲンハイム美術館」で大規模な特別展を開催した草間彌生に、カボチャの巨大オブジェを依頼するなど、グッゲンハイム財団に評価される工夫の余地は大いにあると思う。
現在、千里にある前回万博のシンボル!「岡本太郎の太陽の塔」だって夢洲に移築するくらいの覚悟を持つべきだ。