四長、パリへ行く‼️(4)『サモトラケのニケ』を真似たのは誰れ⁉️
ルーブル美術館の至宝 「サモトラケのニケ」である。ヘレニズム期の大理石彫刻、海戦の勝利を祝う女神「ニケ」が、ギリシアの戦艦の舳先に立っている。17世紀にエーゲ海のサモトラケ島で発見された。 1979年、初めてこの像を見たときの記憶は今でも鮮明だ。当時、美術史に不案内な私ではあったが、流石に「サモトラケのニケ(以下ニケ)」については知っていた。高校の世界史の教科書に載っていたし、試験にも出たからだ。 そして折角ルーブル美術館に行くからには、是非とも見たいと思っていた。理由は実にミーハー的で恥ずかしい。 実はこの年1979年!日本は空前のエーゲ海ブームだったのだ!(※1)。中でもジュディ・オングが歌う「エーゲ海のテーマ〜魅せられて」は超特大ヒット!曲も歌唱も素晴らしかったが、衣装と振り付けが何ともキャッチャーで印象的だった。 私は思った「この衣装と振り付けは「ニケ」を意識している、真似ているに違いない」と、、、「これは実際に「ニケ」を見て確認するしかないな」と、、、 そんなこんなで「ニケ」は、私の中ですっかり「ジュディ・オングの彫刻」→「エーゲ海の彫刻」→「海の彫刻」っていう思考回路でイメージが固まって行った。 像は今も昔も「ダリュ階段」の踊り場に鎮座している。絶好のロケーションだ。 しかし、実際にルーブル美術館のダリュ階段をゆっくり昇り、像に近づいて行くと、どこかイメージが違う(少なくともジュディ・オングではない)。昇り切り「ニケ」の前に立てば、その違和感の理由ははっきりする。 見上げれば、そこは大きな翼(角度的に正面からは小さく見える)があった。そして翼の向こうに、大きな空すら感じるのだ。 「ニケ」は飛んでいる。大空を悠々と飛翔している。「ニケ」は「海の彫刻」ではなく、「空の彫刻!」だ。「 FLying Goddess! 」なのだと、1979年の私は確信した。 像の真下へはなかなか入り込めない。 時は流れ2026年!47年前と同じくダリュ階段を昇れば、「ニケ」は翼を広げ迎えてくれる。47年前と同じ様に、、、と言いたいところだが、残念ながら少し違う。 鑑賞環境が変わってしまったのだ。階段も、「ニケ」がある踊り場も、人が一杯なのだ。大混雑のルーブルの中でもここは異常だ。 47年前の感傷などに浸っていたら、後ろから押されて転倒する。至極危険だ...