《写真短歌》四長、横浜山手の外国人墓地でケニヤを語る。(横浜吟行4)(ユーミン③海を見ていた午後)
横浜・山手の外国人墓地である。40カ国余、4400人が葬られている。
あのペリー提督が部下の水兵の埋葬地を幕府に求めたのが墓地の始まりだ。
その時、「海が見える土地」という条件を出したとのことだ。ペリーもやはり海の男である。
普段は墓地の門は閉ざされているが、曜日?によっては、墓地の中を見学(有料)出来る。
私も偶然に見学出来た。これが不謹慎だがなかなか面白い。日本の画一的な墓石が整然と並ぶ墓地と違い、個性的なのだ。
40カ国!それぞれの個性が出ているのだろう。異国情緒溢れる横浜の街ではあるが、ここの情緖は群を抜いている。お勧めだ。
さて山手と言えば、私が思い出す場所がある。レストラン「ドルフィン」である。
1980年代初め迄は、絵物語作家「山川惣治」が経営していた。白壁に囲まれた素敵なレストランだ。
山川惣治といえば私が幼い頃夢中になった「少年ケニヤ」の著者である。
「少年ケニヤ」は、日本人の少年ワタルと密林に暮らす謎の美少女ケート(実はイギリス人)の大冒険物語。絵物語も漫画も読んだ。
「ナショナルキッド」の後番組であったTVドラマも、正にブラウン管に釘付け状態、ケート役の関みどりは私の最初のアイドルだった。
そのレストラン「ドルフィン」には、その山川惣治の原画が壁に掛けられ、テーブルの上に昔、読んだ絵物語本がさりげなく置いてあった。
大学時代、友人と訪れた私は、少年時代の興奮を彼に語った記憶がある。
そして、この「ドルフィン」に八王子から一人で通い、山川惣治の絵を飽きずに眺めていた美大生がいた。ユーミンこと荒井由実である。
名曲「海を見ていた午後」は此処で生まれた。
「ソーダ水の中を貨物船が通る。小さな泡も恋の様に消えた。」と言う歌詞について、「普通、『恋が泡の様に消える』と言うところを『泡が恋の様に消える』って言うってのが、ユーミンだね」ってモテない男子大学生が、二人してずーっと「ソーダ水越しに海を見ていた午後」も、遠いあの日の思い出だ。




