《写真短歌》四長、八方尾根で鳥になる。(白馬・秋・3)


     長野県北安曇郡白馬村から、見上げた八方尾根である。八方尾根は、長野・富山両県境にある後立山連峰の唐松岳から東方に延びる尾根である。名の由来は、尾根が四方八方に延びていると意味である。(「八方尾根」の「八方」は、「八方美人」の「八方」と同じである。)

   その八方尾根を目を凝らして見ていると。飛翔する二つの小さな物体を発見!「ハングライダー」である。「ハングライダー」、最近は重なる「グ(g)」を略して使われているが、正式には「ハンググライダー」で「グライダー」だ。滑空機である。風に乗り空を滑る様に飛翔する。私は最も鳥に近い飛び方が可能な乗り物?だと思う。見ているだけで、気分は鳥だ。気持ち良さそうで、高所恐怖症な私、鳥が苦手な私(※リンク)でも、一生に一度くらいは、鳥になってもイイかなと思わせる。

    そんな「鳥になりたい気持ち」を歌った名曲がある。中島みゆき・作詞作曲、加藤登紀子・歌唱の「この空を飛べたら」である。私はハングライダーを見ると、条件反射の様に、この曲のサビの部分の歌詞「ああ、人は昔々鳥だったかもしれないね。こんなにもこんなにも空が恋しい。」を口遊み歌っている(単純な奴だ)。

 でもよーくこの曲の歌詞の意味を考えると、この曲、そんな単純で気持ちの良い歌ではない。歌詞を意訳すれば「人間は空なんて飛べない。それと同じ様に、失恋した相手が戻ってくることなんて無い。」というかなり悲観的な曲だ、、、でも、でも、そこは中島みゆき、歌詞の行間やメロディーに、「でも、諦めきれない、諦めない。」というニュアンスを滲ませている、、、

 そうだ。諦める必要はない。人間は飛べる!ハングライダーで鳥のようにこの空を!、そして失った愛を取り戻すことも可能だ(こちらは難易度は些か高いが)。



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