《写真短歌》四長、東京砂漠でスフィンクス発見!

 


 この作品の名前は知らない。大変失礼な話だが、当然作者の名前も知らない。でも私はこの像が気に入っている。東京都現代美術館の正面入り口の横にある。私がこの像を気に入ったのは、この像を初めて見た(認識した)時期・季節が大いに影響している。その時期・季節とは2021年8月!東京に連日熱中症警戒注意報が出ていたときだ。この日も正に猛暑日!自宅から、その頃開催されていた「横尾忠則展」を観るため、仙台堀を歩いて美術館前まで辿り着いた私に太陽は容赦無かった。





 汗がダラダラ、頭はクラクラ、意識朦朧の私の前に、突然この像が出現した。その時、私が何を思ったか?、、、今でもしっかりと思い出すことが出来る。「像が!像が!暑さで熔けていく!」、、、余りの暑さで、ブロンズ像?が、氷やアイスクリームみたいに暑さで熔けていく様に見えたのだ。

 でも思った。美しい!なんて美しいんだ!と、、、この像は前と後ろに二つの頭がある。顔は女性だ。その女性の顔が、灼熱の東京砂漠の中で熔けていくのだ。しかし苦痛は見えない。逆に恍惚感さえ感じている様だ。

 素晴らしい演出!さすが現代美術館!猛暑日も、観客の熱中症直前の意識朦朧まで利用したインスタレーション!これぞ現代美術!究極のアート!だ。恐れ入りました。



  私は、この像に秘かに名前を勝手に付けている。「双頭のスフィンクス」だ。スフィンクスは、「エジプト神話」「ギリシア神話」「メソポタミア神話」に登場する。基本形は顔は人間(ほぼほぼ女性)、体はライオン(この像の場合は台座に隠れていると想像して下さい)だが、色々なパターンが存在するみたいだ。でも、双頭は世界初かもしれない。


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