《写真漢詩》四長、「京都議定書」採択の現場で温暖化を憂う。
このブログの100回記念(※リンク)に地球環境を憂うる漢詩を掲載したが、相変わらず私は地球環境を憂いている。テレビで、温暖化の影響により激甚化した自然災害の報道を見ない日は無い。私はその都度、落ち込む。その中でも、特に山火事の報道を見た日、私は酷く落ち込む。勿論、洪水や旱魃の報道も心痛むが、山火事はCO2を吸収する森林を大量に失うのが辛い。温暖化が更に加速する恐怖感さえ覚える。(コアラの火傷も可哀想で見ていられない。)
そして私は少し不満だ。そんな大変な状況なのに、マスコミ報道や学校教育でも環境問題の扱いが、行き当たりばったりの感じがすることに。
環境問題について、①これまで世界や日本でどう取り組んで来たのか?②現在の取り組みの進捗状況(目標のどの辺りなのか)は?③これからどう取り組んで行かなければならないのか?
この①②③を「全体を俯瞰して」、「時系列に」、「同じ指標で」、「統一感を持って」、「定期的に」報道し、教育して欲しいと切に願う。
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COP3、「京都議定書」が採択された国立京都国際会館、日本人建築家大谷幸夫の代表作 |
「素人は簡単に言う」とのご批判は尤もだ。しかし私は出来ると思う。「温暖化防止の取り組みの成果を上げることは至難の業だが、進捗状況を分かりやすく説明し、共有することは出来る」と思う。
では、どうすれば出来るのか?私は、毎年11〜12月に開催される『COP(Conference of Parties)、国連気候変動枠組条約における締結国会議』の議事・議決内容を、キチンと毎年上書きし、分かりやすい解説を報道し教育すれば、かなりの部分は改善できると思う。
『COP』!その締結国は既に200カ国を超え、毎年その場で、地球環境問題のこれまでの進捗が確認され、今後の取り組み方針が確認されている。様々な利害対立はあるにしろ、この問題が地球規模で論議される唯一無二の会議体だ。
確かに毎年、『COP』の時期になれば、TVや新聞で一応放送されてはいる。でも報道はなんかお座なりで細切れだ。一方で報道を見る視聴者の側も、理解する知識の土壌が形成されていないので、上で述べた①②③を正しく理解出来る人は、残念ながら殆どいない。関係者の工夫を期待したい。
その『COP』、今年は11月に『COP28』が中東ドバイで開催される。『COP1』は1995年、ドイツ、ベルリンで開催された。今回でもう28回となるが、過去27回の『COP』の歴史の中で、画期的で非常に重要な取り決めが実現したと言われるのは、残念ながら二つだけだ。一つが「パリ協定」を決めた『COP21』で、もう一つが、ずっと遡って1997年12月「京都議定書」を定めた『COP3』だ。
昨年の12月、私はその舞台となった京都、宝ヶ池の「国立京都国際会館」を訪れた。エントランスには議場に「議定書」の採択を知らせた木槌が展示されていてた。見れば何か日本人として誇らしい気持ちになる。漢詩も出来た。
でも、あれから四半世紀、、、環境問題の歩みは、、、ああ、山火事の映像がフラッシュバックする。