《写真短歌》マイボタニカルライフ(9)四長、ポインセチアの奇跡に興奮する(前編)。
ポインセチアの奇跡は3度起こった。私の机の上で、、、
一回目の奇跡は、前にブログに書いた。「一昨年のクリスマスに買ったポインセチアが、昨年のクリスマスは完全に緑色で過ごしたが、その後も諦めずまた赤い葉を出し始めた。」と言う涙無しでは読めない話だ。
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一昨年のクリスマス、ポインセチアが入所した頃、その後の苦労も知らず元気、498円の値段シールも鮮やかだ。因みに右のシクラメンは既に引退している。 |
二回目の奇跡、これは今まで隠していた。読者は知らない話だ。一回目の奇跡で、非常に優しい人になったであろう私のイメージが、これで崩れてしまうのではと恐れ隠蔽してきた話だ。小さい男だ。永遠に葬ろうと思ったが、三回目の奇跡が起こってしまったからには仕方ない。公表することにした。一回目から三回目に飛ぶことは、性格的に私には出来ない。話はこんな感じだ。
「私は3月に、1週間、京都へ吟行へ出掛けた。1週間、ポインセチアを始め、我が研究所のボタニカルメンバーの水遣りはどうするのだという問題意識は十分に持ってはいた。持ってはいたが、時に私は楽観的になる。そして非情にも、、まあ自分たちでなんとかするだろうと。(植物は自分たちで、蛇口の下まで歩いていけないのに、、本当に非情なヤツだ。)
旅行前日、普段よりたっぷり多めに水を遣り(下の受け皿から溢れんばかりに)、そして、取り敢えず旅行中、私は彼らの存在を忘れることにした。(ここまで読み返したが、まるで懺悔だ。)」
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京都吟行前のポインセチア、赤葉は少数派だった。 |
「1週間後旅行から戻った朝、研究所のドアの鍵を開けるとき、私は急に悲観的になった。私の中で優しさが蘇った瞬間でもある。ボタニカルメンバーは大丈夫か?ポインセチアは元気か?と。なんか南極物語で、南極大陸に置き去りにしたタローとジローに再会するシーンがフラッシュバックする。私はそのとき、1週間前の非情な判断を後悔していた。」
「でも、いつまでもドアの前で後悔している訳にはいかない。私は思い切ってドアを開けた。そのときだ。目の前に奇跡があった。ポインセチアは生きていたのだ。それも何故か、緑の葉を全て落として、赤い葉だけになって、、、でも不思議だ。残った赤い葉は、一週間まえより明らかに赤い色が鮮やかでピンとしている。ポインセチアの中で、何かが起きたのだ。緑の葉を全て落とすことで、養分を全て赤い葉に集中させたに違いない。正に、奇跡なんて言葉で片付けられない防衛本能を発揮して生き残ったのだ。偉い奴だ。私は彼(ポインセチアのことだ)を本当に尊敬するとともに、もう二度とこんな苦労は掛けないと心に誓った。」
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朝ドラ史上最もボタニカルなドラマ「らんまん」のテーマソングあいみょんの「愛の花」、曲も素晴らしいが、私には「あ」での頭韻が効いた歌詞が堪らない。それにオマージュして私の短歌も「き」で頭韻してみた。 |
「三回目の奇跡」まで一気に書くつもりだったが、興奮して少し長くなった。「三回目の奇跡」は後編で報告することをお許しいただきたい。ハッピー・エンドいやゴーイング・コンサーンな話なので安心してお待ち頂きたい。