《写真俳句》四長、新宿御苑で『新宿鮫』との対決が甦る。


 「新宿御苑」である。昨年の秋訪れた。私が俳句が苦手なことは、このブログでも何度か書いたが、此の句は気に入っている。写真の力が殆どかもしれないが、切れ味が良いと自惚れている。(基本的に自作への評価は甘い方だ。)

 「新宿御苑」は「御苑」である。「御苑」とよく混同される「恩賜公園」は、「上野恩賜公園」「浜離宮恩賜公園」「井の頭恩賜公園」とか、江東区にも「猿江恩賜公園」と幾つもある。そして所有権は天皇陛下から既に自治体等に下賜されている。

 一方「御苑」は、今も宮内庁即ち天皇陛下の所有である。此処「新宿御苑」の他には「皇居東御苑」「京都御所御苑」の三つしかない。他の二つが「御所」に付属した庭園であることを思えば、「新宿御苑」が特別に有難い場所であることがよく分かる。


 その有り難さ故か、「新宿御苑」は滅多に小説等に登場しない(アニメでは新海誠監督の「言の葉の庭」が有名だが)。私の知る限りでは、ハードボイルド作家・大沢在昌の人気シリーズ「新宿鮫」のみである。

 「新宿鮫」は新宿署の鮫島刑事を主人公とする警察小説。映画化(滝田洋次郎監督)もされ、主演の真田広之がその年の日本アカデミー賞を受賞した。NHKのドラマでは舘ひろしが主人公・鮫島を好演し、人気シリーズとなった。

 その作者・大沢在昌氏、実は私と不思議なご縁がある。先方は全く知らず、私も最近知ったご縁である。私がどうやってそのご縁を知ったのか?それは三年前の私の実家の整理のときに遡る。私の高校時代の学園祭のパンフレットを発見!その中身を読んでいると、突然、その不思議なご縁が私の目の前に現れた。

 パンフレットの中に、大沢在昌氏の名前を見つけたのだ。直ぐにググれば、彼は私と同じ名古屋の東海高校出身、学年は私の一年下とある。大沢在昌はペンネームではなく本名とある。であれば、これはもう、あの大沢在昌氏に間違いない。

 名前が載っていたのは、学園祭の「演劇大会」のページ!彼は大会に脚本家として参加していたのだ。そして実は、この私も脚本家として参加!何と私は天下の大沢在昌氏とあの「新宿鮫」(ジョーズみたいな)と脚本対決していたのだ。


 私は三年D組で、演目「新説古事記伝・ハチのムサシは生きている」の脚本・演出だ!。彼は二年I 組で、演目「貴方は気がつきましたね」の脚本・演出にナレーションだ!。

 今、パンフレットを読むと、劇の説明文は、私のは少し幼稚で恥ずかしい文章であるのに対し、彼のは、後の大ハードボイルド作家を彷彿させる大人びた文章だ。さすがだ。

 でも!でも!演劇大会の結果と言えば、私のクラスの「ハチのムサシは生きている」が最優秀賞を受賞していた。そう!私は「新宿鮫」に勝っていたのだ。(勝因は受験を控えた三年生にも関わらず、勉強そっちのけで練習した俳優陣の奮闘のお陰だったが)

 実家の整理も無事終わり、その夜の酒は美味かった。「そうか、50年前、俺は「新宿鮫」に勝っていたんだ。」と、、、男はグラスの中に自分だけの(勝手な!)物語を書くことが出来る、、、



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