《写真漢詩》LOVE AFFAIR IN HOTEL NEW GRAND(横浜吟行6)
横浜・山下町のホテル・ニューグランド、通用口から中庭が覗いている。漢詩の末句で童謡「赤い靴」を夢想しているとしているが、実は他の曲も夢想している。私も実はなかなか隅に置けない。
「LOVE AFFAIR〜秘密のデート」は1998年、松嶋菜々子・椎名桔平主演で、これも大ヒットしたTBS系テレビドラマ「SWEET SEASON」の主題歌である。ドラマ放映の翌日出社すると、私より少し下の世代はドラマの話題で持ちきりだった。私はドラマは見てはいなかったので、話にはついて行けなかったが、サザン・オールスターズの歌う主題歌は大好きだった。特に歌詞が気に入っていた。
私は桑田佳祐の作詞は凄いと思っている。彼の作詞は全部上手いと思うが、その中で私のベスト3をと言われれば、「真夏の果実」「祭りのあと」そしてこの「LOVE AFFAIR〜秘密のデート」が入る。でもそれを人には言えなかった。(特に家族には言えない。)何故って?当たり前だ。歌詞はテレビドラマの内容と同じ不倫した男の心情を綴ったものだったからだ。この歌がヒットしていた頃、私の友人達(男女を問わず)は、カラオケなどで言っていたものだ。「この歌詞は凄い、リアルだ!絶対に自分が不倫中でなければ、この歌詞は書けない。」と、、、、、
そうか、「桑田佳祐も不倫中か?」家で夜のヒットスタジオか、ザ・ベストテンか何かで、サザンオールスターズが「LOVE AFFAIR〜秘密のデート」の演奏をしているのを見ながら思っていた。でも、待てよ、、、そこで気が付いた。熱唱する桑田佳祐の横で、妻の原由子が楽しそうにキーボードを弾き、バックコーラスを入れている。とても優しそうな原由子だが、不倫中の夫がその心情を吐露し歌詞を、こんなに笑顔たっぷりで歌うのはあり得ない。私の中の「桑田佳祐不倫疑惑」は脆くも萎んでいった。天才詩人桑田佳祐!妄想でリアルな不倫を描いたに違いない。さすがだ。