《写真短歌》マイボタニカルライフ(14)(屋外編・不思議発見!鴨もびっくりラクウショウ!)

仙台堀川公園・メタセコイアの森(原始の森)


 仙台堀川公園の「メタセコイアの森」である。通称「原始の森」とも呼ばれている。私のホームグラウンドである仙台堀川公園は見どころ満載だが、何処が一番かと問われれば、私は迷わず、この「原始の森」を挙げたい。

 此処が何故「原始の森」と呼ばれるかと言えば、それはこの森には、「生きた化石」と言われるメタセコイアや長生き樹木として有名な「ラクウショウ」が何本も植えられているからだろう。

 でも、私は知っている。この「原始の森」が、その名に相応しい非日常的な空間に感じるのには、あるキャラクターの存在が大きく貢献していることを。

 唯、私はそのキャラクターの正体は知らなかった。それが何なのか?ずーっと分からなかった。他の何処かで見たことは一度も無い。私はそれを生まれて初めて此処で見た。そしてその正体不明の不思議さが、結構気に入っていた。それがこれだ!

ムーミンやジブリのアニメ映画に出て来そうなキャラクターである。

 写真の通り、地面からニョキニョキ生えている植物?である。何にも例えようが無い不思議な植物?だ(無理やり例えればタケノコを硬くしたような感じか)。何にも例えようも無いので、植物図鑑で調べたり、ググることも出来なかった。仕方が無いので、私はその植物?を「ニョキニョキ君(キャラクター名だ)」と命名した。



 でも、その正体が明らかになる日が来た。突然に来た。何のことは無い。森の「ラクウショウ」の樹に巻かれている「名札」に書いてあったのだ。「ラクウショウ・地上に多くの呼吸根を出すことにより、湿地でも生育できる」と。そうか、このニョキニョキは「ラクウショウ」の「呼吸根」だったのか。結構「ラクウショウ」の幹から離れたところに多くニョキニョキしていたので、「ラクウショウ」の樹の一部(根っこ)とは夢にも思わなかった。でも、、「呼吸根」って何?

   ググってみれば、「呼吸根」とは、湿地、定期的に冠水する危険のある地において、根が呼吸することが困難な状況になることに備えて、予め地上に隆起する根のことだ。また浸水して土壌が軟化する場合でも樹を支えるのも呼吸根の役割とある。だから、横に広く根をはって、幹から遠く離れた場所に顔を出しているんだな。そして、そこには未だ解明されていない多くの謎(進化の途上?)も残っているという。

 凄いな「ニョキニョキ君!」、いや失礼「呼吸根!」。我々は今きっと、「ラクウショウ」という植物の何千年ものサバイバルの歴史を、進化の過程を見ているに違いない。そんな気もしてきた。「ラクウショウ(落羽松)!」、正に「原始の森」の住人に相応しいキャラクターだ。

 
 越冬に、シベリアからやって来た鴨も、びっくり!顔を背けて、離れて行った。




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