《写真漢詩・短歌》四長、初コスモスに山口百恵を想う。


 山口百恵の「秋桜(コスモス)」、1977年、それまで、宇崎竜童・阿木燿子の楽曲を歌い続けていた山口百恵が、さだまさしの楽曲を急に採用した。ファンには唐突感もあったが、山口百恵自身の選択であったとのことだ。事実であれば、その辺がアーティスト百恵の非凡さかと私は思う。ヒットチャートの一位こそ獲れなかったが、山口百恵は、この曲でその年のレコード大賞の歌唱賞を獲得し、さだまさしは作詞で西条八十賞を受賞した。そして何よりこの曲は日本のスタンダードナンバーとなった。


 コスモス!(「秋桜」と書いてコスモスと読むようになったのは、この曲のヒットからみたいだ。)、語源はギリシア語のコスモスで「宇宙」「秩序」の意。対義語はカオス(ケイオス)で「混沌」である。花弁が整然とバランス良く並んでいることから来ているようだ。でも私には、ここ数年の経験(少し偉そうだが)に於いて、開花時期の正確さ、律儀さも語源に影響しているように思える。

 コスモスは短日植物の代表選手で、東京では毎年8月20日くらいになると開花を始める。気温に関係なく、日照時間に律儀に反応してだ。温暖化の齎したカオスの中でも、太陽の日照時間は変わらない。年々厳しくなる残暑にも拘らず、健気に秋の気配を伝えるコスモス!正にその語源の通り宇宙の秩序の体現者だ。



 このブログを書いていたとき、山口百恵が現在64歳であることを知った。松田聖子も61歳、私は自分の年齢は受け入れるが、(当たり前だ。)自分の若かった頃のアイドルたちの現年齢を直ぐに受け入れることが出来ない。山口百恵は21歳で引退し、その後、ずーっとマスコミにも登場していないので余計だ。「永遠のアイドル」という陳腐な表現も、こういう時に言うのかと思ったときに、ある人の顔が浮かんだ。

 三浦貴大!先日、TVドラマの「エルピス」で脇役だが、良い演技をしていた。彼も37歳、すっかり中堅の俳優だ。山口百恵も母、ひょっとしたら祖母かも知れない。宇宙の摂理は不変で、時の流れは誰にも止められない。整々と流れて行く。それもまた良し、可憐で小さな宇宙(コスモス)を見ながらそう思う。漢詩も出来た。



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