《写真漢詩》四長、「カルガモを軽く見るな!」と怒る。
昨年の今頃、仙台堀の入り口、中川船番所辺りで撮影した。当時、江東区にも雷雨注意報が出ていた。カルガモの親子も、それを察知したのか、緊急避難を試みているようだ。仙台堀の何処から何処へ避難するつもりなのか?よく分からないが非常に急いでいる。雷鳴が聞こえる度に、先頭の母カルガモが方向を変えるので、後続の子カルガモたちは付いて行くのに大変だ。私は鳥類が苦手で、あまりじっくりと見ていることは出来ないが、流石にカルガモ親子は可愛いと思うし、心配になる。安全なところへ早く避難して欲しいと願ったことを覚えている。
そのカルガモだが、最近、本来の鳥類・カルガモとは全く違うところで、名前を使われている。「カルガモ走行」である。私が最初に「カルガモ走行」の話を聞いたときは、こんな説明だった「カルガモ走行」とは、「トラックの隊列走行、大型トラックが電子的に連結し、一つの移動体となって走行する。先頭の車両以外は完全な無人運転、海外では『プラトゥーニング』と呼ばれ、実証実験の段階まで来ている」と。
そうか、ドライバー不足による物流の停滞を発生させないための最新技術なんだと私も納得した。カルガモのように可愛くはないが、社会のために必要な技術なら、そのネーミングもアリだなと。
ところが!そう、ところがである。最近のマスコミ報道の「カルガモ走行」は、先程の説明とも、全然意味が違って来ている。ネットでも、現在「カルガモ走行」で検索すると、全く別の内容の方が沢山出てくる。その新しく使われている「カルガモ走行」と言うのは、「大型トラック(子カルガモ)が、高速道路の出口付近で待機、適当な別のトラック(母カルガモ)を見つけ、車間距離を取らず、ピッタリくっつき走行し、ETCレーンを突破し、料金を踏み倒す。」というものだ。
完全な違法行為、犯罪であるだけでなく、極めて危険な行為だ。ヘタをすれば、子カルガモが親カルガモに衝突し、死傷させるという悲惨な事故を招くものだ。決して許されるものではない。私にはこの危険極まりない行為を安易に「カルガモ走行」と呼ぶマスコミのセンスが分からない。恐らく最初は、ある記者が誤用したのを、他のマスコミも追随して使い続けているのだろう。
私は即刻、この使用はやめて欲しいと思う。非常に危険な行為が、カルガモの名を冠することにより、かなり危険度が薄まる。やってみようかなと思う輩も出てくるだろう。そもそもカルガモに失礼だ。カルガモの子は、親からはぐれると命を失うこともあるので、必死に親の後を追っているのだ。そのことを軽く扱って欲しくない。