《写真漢詩》四長、岩岳マウンテンリゾートで雲を応援する。(安曇野・白馬吟行・夏7)

 

 麓の駅からゴンドラに乗り、一気に標高1,289mの岩岳山頂に昇れば、そこが「岩岳マウンテンリゾート」だ。北アルプスを一望する絶景のカフェ&テラスで大人気のスポットだ。春は新緑、秋は北アルプスの三段紅葉を楽しむことが出来る。

 一番のウリは写真の渓谷に大胆に迫り出した展望デッキだ。テレビの登山の番組で、プロのクライマーが絶壁の岩の先まで進んで、下を見下ろすシーンがある。膝や腰が悪く且つ高所恐怖症の私には、絶対にあり得ない光景だ。見ているだけで足が竦む。でも此処なら大丈夫!誰もが余裕で万歳が出来る。

 この日は、ホテルを出るときは曇一つ無い快晴!スタッフからも「お客様は運が良い。今日は最高の眺望が期待出来ますよ。」と言われた。「私はそれは当然だろう。日頃の心掛けが違う。」と少し調子に乗り過ぎた。ゴンドラに乗る頃から急に雲が湧き始め、デッキに着く頃には、山頂付近にしっかりと雲が掛かってしまった。

 でも、そこは岩岳!標高1,289mは違う。山頂当たりの様子が手に取るように分かるのだ。よく見ると、単に山頂が雲に覆われていると言うのではない。雲は風に乗り、何とか山を乗り越えようと、チャレンジしている。でも、山頂の岩壁がそれを阻んでいるのだ。阻まれた雲たちが山頂付近で滞留しているのだ。大きな壁に阻まれ、何度も跳ね返される雲!それでも諦めずまたぶつかって行く雲!少し感情移入してしまう。漢詩も浮かんだ。


 結構長い時間、30分くらいか?展望テラスのカフェで美味しいアイスコーヒーを飲みながら、雲を応援し続けた。でも、越えそうで越えない。相撲のぶつかり稽古で、兄弟子に跳ね返される新入り力士みたいだ。もう無理だなと、腰を上げたそのときだ。上手く風に乗り、山頂を見事越える雲が出現した。そしてその瞬間だけ、白馬三山の一つ白馬鑓ヶ岳の山頂がくっきりと見えた。雲は私より根性があるみたいだ。



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