《写真漢詩・短歌》四長、チェコでユニコーンと出逢う。



 チェコ東部、リヒテンシュタイン侯の夏の離宮「レド二ツェ城」の壁に掛けられた一角獣、ユニコーンである。2019年に訪れ撮影した。それまで絵画でしか見たこと無かったので、印象的で、本当に夢に出て来たこともある。一角獣は頭の中央に角が生えた馬に似た伝説の生き物で、中世の西洋絵画で時々見かけるように、「非常に獰猛だが、処女の胸に抱かれたときのみ、大人しくなる」と言うことで知られている。

 最近、新聞の経済欄やテレビの経済番組でよく聞く「ユニコーン企業」のユニコーンもこの一角獣(ユニコーン)から来たネーミングのようだ。そして、ユニコーン企業の定義は「①創業して年数が浅い(10年以内)、②企業価値評価額(10億ドル以上)、③未上場のベンチャー企業(基本IT企業)」だそうだ。滅多に見ないってとこから来ているのか?(滅多に見ないどころか、一角獣は現実には存在しない。)と思うけど、私にはピンとこない。未上場と処女と関連付けたのかとか?と無理やり考えてみたが、やっぱり無理だ。スッキリしない。とても良いネーミングには思えない。誰か私を納得させる理屈をご存知なら、是非とも教えて欲しい。

 やっぱり、私の中でユニコーンと言えば、奥田民生の所属した伝説のロックバンド「ユニコーン」だ。1986年に広島で結成され、1993年の解散、2009年に再結成されている。彼らが影響を与えたミュージシャンも多く、日本のミュージックシーンに大きな足跡を、今も残し続けている。

 そのネーミングだが、こちらは、もし奥田民生に「我々のバンドは非常に獰猛(ロック)だが、処女の胸に抱かれたときのみ、大人しくなることにしている。それ故、バンド名をユニコーンにしたんだ。ヨロシク!」って言われたら、何か良く分からないけど、そうなんだって納得しちゃうと思いませんか?私は納得する。良いネーミングだ。

 因みに、伝説のバンドの本当のネーミングの理由は、メンバーの一人が、イギリスのロックバンドの「ユニコーン」というアルバムが大好きだったというシンプルな理由らしい。


 

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