《写真漢詩・短歌》四長、「尼僧物語」のオードリーを詠む。


   嘘みたいだけど本当の話だ、また話を盛ってるねと言われても事実だから仕方ない。私が仙台堀でこの花を見つけたときの話だ。私は花好きの家人からは、「花の名前を知らない、常識が無い人」と良く言われる。花の名を知らないと、何故常識が無いことになるのか疑問は残るが、確かに花の名前は私の苦手分野だ。この花の名前もその時は恥ずかしながら知らなかった。でも思った。何かに似ている。いや誰かに似ていると。次の瞬間思い出した。「尼僧物語のオードリー・ヘップバーン」に似ていると。その日は頭の回路が繋がったことに満足し、写真を撮って帰宅した。

 後日、その花の名前はカラーだと家人から教えて貰った。ネットで検索すると、名の由来は①ギリシア語で美しいという意味の「カロス」が語源 ②修道女の襟(カラー)に見えることに因むとの説ありと。そうか!やっぱり!と思った。あのオードリーが語源か!と。でも疑問が浮かぶ、カラーの花は、そしてカラーの名前は昔からあるのに、「尼僧物語」は1958年の映画だ。変だと、、、直ぐに、馬鹿な疑問だと気付いた。オードリーよりずっと昔から尼僧は存在していたんだから、、、

 映画「尼僧物語」は、なかなか難産の映画だったようだ。原作が発表されたときから、ローマ・カトリック教会は激しく反発した。(尼僧が還俗するストーリーだから、カトリックが反発するのは当然だ。)そしてストーリーが暗い。映画化の話を持ち込まれたワーナー・ブラザースのプロデューサー達は全く乗り気ではなかった。ところが原作を読んだオードリーが主役を演じたいと言っているとの話が伝わる。事態は動く。オードリー神話全盛期だ。映画化は一気に実現した。そして「尼僧物語」は当時のワーナー・ブラザースにとって、空前の興業収入をもたらすことになった。正にオードリーがなければ、存在し得ない映画だった。

 オードリーには、映画を成功させるため、演技に迫真性を齎すため、1週間修道院で修行したというエピソードまで残る。そんなオードリーにオマージュした漢詩も出来た。


  全くの蛇足だが、カラーは原産地南アフリカでは「varkoor(豚の耳)」と呼ばれているとのこと。確かに形状が似ている!上手い!さすが原産地!と思った。でもこれから毎年、カラーの花を見るたび、オードリーの白く清らかな尼僧の横に「豚の耳」が思い浮かぶのは絶対に避けたい。私はこのブログを書き終えたら頭の中から、「豚の耳」の情報を消去することにした。


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