《写真漢詩》ブログ開設記念海外編14(サグラダ・ファミリアNO.3)

  いよいよサグラダ・ファミリアの内部に入る。教会の独特の外観は、もう私の中でもすっかりお馴染みだったが、この当時、教会内部は私にとって未知の世界だった。まだ完成迄何年もの月日を要すると聞いていたので、内部こそ全く未完成だと思っていた。建造物と言えば、外観は完成しても、内装はこれからというケースが多い。それなのに此処では全く逆で、内部は完全に出来上がっていた。

 そこで見えた光景ときたら、今迄、私が全く見たことのない世界だ。


 言葉では言い表せない。(感動で単語は次々に浮かぶが、それを上手く繋げて文章化することが出来ないのだ。)でもこう言うときに便利なのが漢詩だ。思い浮かんだ単語を書き出して、連らねて行けばなんとか格好が付いて来る、浮かんだ単語が少なければ絶句(四行詩)。多ければ律詩(八行詩)にすればよい。漢詩のルールである押韻(句末の母音を揃える。)や対句(品詞を揃える)も、それを考えていると、クロスワードパズルを解くみたいに相応しい単語が浮かぶこともよくある。私にとっては、短歌や俳句より難易度の低い世界だ。(勿論自由な私流の漢詩の世界の話だが。)

 下の五言律詩は、正にそういう思考経路を経て完成した。



 

 繰り返しだが、私が今まで見たことのない世界、完全に既視感の無い世界が広がっていた。漢詩の題名は、迷うこと無く「異界森」となった。

このブログの人気の投稿

《写真漢詩・短歌》臨時増刊・四長、江東区でプリツカー賞を堪能する。

《写真俳句》臨時増刊・四長、横須賀美術館で山本理顕氏のプリツカー賞受賞を祝う‼️

仙台堀日記・臨時増刊号《写真漢詩・短歌》四長、磯谷渚監督作品「ポーラーナイト」を語る。

≪写真漢詩≫四長の『現代漢詩論』