《写真漢詩・短歌》京都吟行シリーズ(8)鞍馬山ワンダーランド
鞍馬山はワンダーランドである。叡電の鞍馬駅に着くと、でかい天狗が迎えてくれる。山門を潜り、ケーブルカー(正式名称鞍馬山鋼索鉄道、宗教法人が運営する唯一の鉄道、且つ日本一短い鉄道、改札員が作務衣を着ている鉄道である。)牛若号に乗れば、気分はもうテーマパークである。
多宝塔駅から、急坂を登る。標高も高くなったのか、ところどころに雪も残っている。暫く行くと朱塗りの本殿が見えてきた。本殿の前には魔法陣のような不思議な図形がある。これがパワースポットだらけの鞍馬山の中でも、最高のパワースポット金剛床である。心を鎮め、五感を研ぎ澄まして其処に立てば、全宇宙のエネルギーが我が身に集まる(集まったような気がした)。もう怖いものは無い、漢詩もしっかり降りてきた。
案内書によれば、鞍馬寺の本尊は、『尊天』、「毘沙門天」と「千手観世音」と「魔王尊」が三身一体となった凄い奴(失礼)である。因みに「魔王尊」は650万年前、金星から降り立ったもので、人間とは違う元素(炭素ではないということか?)で出来ており、年齢は16歳から歳をとらないとのこと。でも何故16歳なのだろう?大人になりたくないのか?微妙なところで成長が止まったんだな、、と答えを探したが何処にも書いてなかった。
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帰り道は、基本下り坂、足取りも軽やかだ。道脇の杉が大木になってくると、其処が由岐神社だ。その中でも一際幹が太いのがこの神社の御神木の大杉だ。仰ぎ見れば、神秘的で大迫力!天狗?牛若丸?イヤイヤ、ひょっとして16歳の「魔王尊」が飛び降りて来るかもと思っていたら、風が吹き、全く別なものが降りてきた。花粉だ!くしゃみが止まらない!宇宙エネルギーも、尊天も、魔王尊も、みんな花粉症には勝てないみたいだ。
明日は、京都吟行シリーズ(2023年3月期)の最終回として、修学院離宮吟行をお届けします。