《写真漢詩》京都吟行シリーズ(5)萬福寺で精進する。

  京都府宇治、黄檗山萬福寺に行って来ました。萬福寺は日本の三禅宗の一つ黄檗宗の大本山です。黄檗宗は江戸時代、明の高僧隠元(インゲン豆の名の由来)が、来日して伝えた日本の仏教宗派の中では比較的新しい宗派です。そのためか、大本山である萬福寺は、境内・建物が中国明朝様式の伽藍配置で、禅宗の質実剛健さと、何処か中華街の建物のような設えが同居する不思議な空間でした。

三門、門前に「不許葷酒入山門」の石柱あり。

欄干は中国風の卍崩しのデザイン

 今回の萬福寺訪問の目的の一つに、普茶料理(隠元が中国から伝えた「精進」料理)を頂くことがありました。黄檗の駅に着くと早速、萬福寺門前の普茶料理の名店「白雲庵」を訪ね、頂きました。

 禅宗では「五観の偈(げ)」という「偈(仏の教え)文」を食前に唱えて頂きます、食事も修行の一つということです。店の解説書を私流に要約すると、「五観の偈」とは、「食事を①感謝して頂く②反省して頂く③残さず頂く④心身の薬と思って頂く⑤目標や責務を成し遂げるために頂く」ということようです。これを読んで、私の中にある考えが浮かびました。それは、この私が日常的に使っている「精進」という言葉が、この「五観の偈」から来ているのではないかということです。(私の勝手な解釈ですが、、)サラリーマンであった私は、色々なビジネスシーンで「精進します」というフレーズを乱発してきましたが、ここで初めて、その「精進」の言葉の意味を語源的なものを含めて腹落ちさせることできました。

 その時詠んだ漢詩が、これです。

 いずれにしても「食事」を頂きながら「修行」が出来るのは、有り難い話です。一番上の写真にあるように萬福寺の門前には、他の禅宗のお寺と同様に「不許葷酒入山門」(匂いの強い野菜と酒は山門から入るべからず)と書いてあったので、恐る恐る聞いたところ、お酒もOKとのこと。しっかり食べて、しっかり飲んで、しっかり「修行」させて頂きました。

 漢詩の最後の「精進」は何に「精進」するつもりだとお思いでしょうが、作者としては、「心身の健康に留意し、日々感謝し反省し、休むことなくブログを更新することに「精進」します。」と隠元禅師にお誓いしたつもりです。

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