《写真漢詩》マイボタニカルライフ(2)
今日は「苔玉」の話だ。「苔玉」とは盆栽で用いられる手法「根洗い」の手法を応用して植物の根を用土で球状に包み、その周りにコケ植物を貼り付け糸で固定したものとのこと。私はてっきり江戸時代とか、結構昔から伝わる伝統的な手法だと勝手に思い込んでいた。でもどうやら「苔玉」は、1990年代くらいに、高知県の匠が始めた比較的新しい技らしい。現在、「苔玉」はスーパーの園芸コーナーで数百円で購入出来る。「四長庵」でも昨年秋からボタニカルメンバーに正式に加わった。
私にとっての「苔玉」の魅力、それはもう形が球状であることに尽きる。この地面?を苔に包まれ、その上から樹木の様に見えるシダが徐々に覆って行く球を見つめていると、どうしても地球を思い浮かべ、愛おしさを覚えてくるのである。
その心境を詠んだのが、次の五言律詩である。
結構、思いが入り過ぎて、この「苔玉」との最後を想像するのが怖い、こんな小さな「苔玉」であればきっと何年も生き延びて行くことはないだろうが、その具体的な状況を想像するのが嫌だ。Googleでその関連を調べることも敢えてしないでいる。私の小さな地球が滅んでいくなんて耐えられないではないか。
私の心配を他所に、今、「苔玉」は順調に育っている。いや順調すぎるくらいだ。シダ類が育ち過ぎてコケの部分を完全に覆い隠し、「シダ玉」と言うのが相応しいくらいだ。でも、元気でいてくれれば、それで良い。
明日も、私のボタニカルライフをお届けしますが、屋外編になる予定です。