《写真俳句》木場の白梅

   仙台堀から、木場公園に入ると小規模ながら整備された梅園がある。梅園の梅の木は低木が多く、枝が丁度目の高さにあるので花見には好都合だ。まだ開花した白梅の木はここでは少数派だが、一番日当たりの良いところにある一木が、見事に開いた白梅を風に揺らして誘っている。


 近づくと、完全に満開、梅にしては大きな白い花弁をが、凛とした佇まいを見せている。

 そしてその時、私が思わず無意識に取った行動には、自分でも笑ってしまった。何故か着けていたマスクを外したのだ。白梅の凛とした佇まいに、こちらも居住い正して向き合わなければ、白梅に失礼だと思ったのだろう。

 下がその時の一句。

 マスクを外すと、二月の風はまだ頬に冷たかった。少しオーバーだが、自分の体の中の自然が蘇った感覚が、そこにはあった。


明日も木場公園からお届けする予定です。

 

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