《写真短歌・俳句》立春
いよいよ、本日は立春です。ご存じの通り立春は二十四節気の一つです。二十四節気の中には、同じ様に季節の始まりを示す節気として立夏や立秋や立冬があります。でも立春には暦の上だけとはいえ、長い冬から解放される開放感の様なものがあり、その言葉の響きには圧倒的に心ときめくものがあります。今日はそんな立春を詠んだ短歌と俳句をお届けします。
仙台堀の木蓮の蕾を見て詠みました。勿論気温としては、立春は寒さのピークと言っても良い頃です。小さい頃は、何故2月初旬が立春なのか理解不能と思っていましたが、歳取って見ると本当に腹落ちする様になりました。気温はまだまだ冬ですが、光は力強くなり、日照時間も確実に長くなる。そうすると動き出すんですね、植物や動物たちが。そんな春の気配、兆しを見つけると人の心、少なくとも年取った私の心の中には「春が立って」きます。
蝋梅は12月頃から、蝋でコーティングした様な小さな花弁を沢山つけて、丁度立春の頃、盛りを終える私の好きな花です。
私は俳句が本当に苦手で、漢詩や短歌の様に自然に降りてくることはありません。でもこの句は珍しく降りてきました。唯、俳句の好きな人からは「季重ね(季語が重なる)」「季違え(違う季節の季語が2つ入っている)」とご指摘を受けそうです。その通りです。それでも芭蕉や蕪村にも「季重ね」「季違え」の句もあり、この句も圧倒的に強い季語は「春が立つ(立春)」と言うことでご容赦下さい。言い訳です。
明日も仙台堀の草花たちを詠んだ漢詩と俳句をお届けします。