2018年11月に訪れたスペインの古都トレドの詠んだ七言絶句です。
トレドは「街全体が博物館」と言われ、中世にはイスラム教、キリスト教、ユダヤ教が交錯した特別な歴史を持った街です。私も2018年訪れた直後には、下の様なカラー版の明るい写真集を制作していましたが、2022年、漢詩を詠もうと手に取ったのは、このタホ川の向こう岸の丘から撮影したモノクロの写真でした。複雑な歴史の積み重ねが醸す不思議な陰翳、私の中の記憶もいつの間にか、セピア色に変色していることに、その時気づきました。
写真集の表紙は、トレド大聖堂、250年以上の年月を費やし1943年に完成したゴシック様式のカテドラル、聖具室にはエル・グレコの「聖衣剥奪」や「十二使徒」などの絵画が飾られています。
明日は、アルハンブラ宮殿を詠んだ作品をお届けする予定です。