《写真漢詩・短歌》四長、亀戸天神で5歳の菅公に漢詩を捧ぐ。(夏の亀戸吟行1)

 


 炎天下の亀戸天神である。亀戸天神には、私の自宅から仙台堀川公園を西に行き右折、横十軒川親水公園を北に行けば、ほぼほぼ公園伝いに辿り着ける。私の気に入りの散歩コースの一つだ。亀戸天神、勿論菅原道真公を祀る神社であり、全国の天神社と同じ様に、受験には絶大なご利益があるとされている。

 この亀戸天神では、5歳の菅原道真公の像が人気である。亀戸天神が、菅公の5歳像を此処に祀っている理由、それは「七五三」である。亀戸天神は「春の受験」と「秋の七五三」という2大シーズン・イベントを軸に置くビジネスモデルを確立しているのだ。更にそのイベントを梅・藤・菊で盛り上げる。なかなかの商売上手である。5歳の菅公もこのビジネスモデルの重要キャラクターだ。

 その菅公像、やはりとても賢そうだ。でもあどけなさもある。勿論、自分が将来九州・太宰府へ左遷となり、失意の中亡くなることなど知る由もない。少し不憫に思えて、5歳の彼のために漢詩と短歌を詠んだ。こんな感じだ。





「深い事情は知らない私がお節介だとは思うけど、将来そんなことが起こっても、そんな気に病んではいけないよ(死後も怨霊となって暴れるなんていけないよ)。宮仕え(サラリーマン)に転勤や左遷は付き物だ。なにも流罪になったわけでもない。太宰権帥(だざいごんのそち)といえば、太宰府の副長官、サラリーマンでいえば福岡支店の副支店長や九州本部の副本部長みたいなものだろう。太宰府で地元の人たちと仲良く、元気にやっていれば、そのうち都の情勢も変わる。貴方ほどの実力があれば、いつか必ず戻れるよ。」と伝えたかった。


 5歳の彼に私の想いが伝わったのか?それは分からない。でも、そのとき、像の前を光が走り、不思議な虹が掛かった。












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