《写真漢詩・短歌》神戸吟行(1詩4首) リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 1月 14, 2023 2023年1月10日〜11日、神戸吟行旧居留地にあるオリエンタル・ホテルに宿泊し、旧居留地、メリケンパーク、神戸市立小磯良平記念館、兵庫県立美術館、北野異人館群を吟行、天候にも恵まれ充実した旅となった。 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ
《写真漢詩》祭囃子が聞こえると、、、(前編) 6月 21, 2023 6月の門前仲町は、8月に向け祭り(江戸三大祭りの一つ、深川八幡祭り)の準備に余念が無い。町内の彼方此方からお神輿や祭囃子の練習をする音が聞こえてくる。 この深川八幡祭り、3年に一度の本祭りが、前回はコロナ禍で休止となった。そのため今年は実に6年振りの本祭り開催となる。否が応でも門仲の街は盛り上がる。 でも、私の中でこの時期(麦秋の頃)の祭りと言えば、生まれ故郷、愛知県の美濃路の「尾張西枇杷島まつり」だ。東京江東区に在住30年超、深川八幡の本祭りをもう何回も経験していると言うのに、、、 やはり幼い頃見た風景(原風景)、幼い頃の経験(原体験)は強烈だ。今も夢に出て来る。 西枇杷島は、江戸時代は名古屋城下の台所として知られ、青果問屋が軒を並べ繁栄していた。毎年5、6月には、美濃路で5台の山車を曳く「尾張西枇杷島祭り」が盛大に(且つ結構優雅に)開催されていた。私の実家も嘗ては青果問屋を営んでおり、祭りの主催者側の一員だった。 私の小さい頃はまだその栄華の影が少しは残っており、祭りになれば、我が家もそれなりにご祝儀を弾んでいたと思う。そして、私にはその頃の思い出、今も時々夢に出てくる思い出がある。 こんな思い出だ。上の写真には山車の上部左側に少年が写っている。でも、私の小さい頃は上部に子供が乗るのは御法度!子供は山車が停車しているときに、下部に腰掛けることぐらいしか許されていなかった。私も子供心に上部に登って景色を眺めたくて仕方なかったが、それは大きくなるまでお預けだろうと諦めていた。 ところが、祭りが始まって間もない頃(恐らく午後の曳き回し本番に向けて練習していたとき)だ。山車が美濃路の我が家の前に差し掛かったとき、私と一緒に山車を見ていた祖母が急に、山車の引き手衆の親方らしき人を呼び止めて、何かご祝儀袋を渡した。すると親方が近づいて来て私を抱き上げ山車に乗せ、写真の少年のように上部に座らせてくれた。短い時間だったが、私は山車に揺られながら、山車の上部から祭り賑わう美濃路の街並みを眺めることが出来た。 始めは、休み明け学校に行ったとき、一人だけズルをしたと、同級生たちに咎められるのが心配で嫌な思いもあった。でも、直ぐに山車の上部からの非日常的な眺めに夢中になり、そんな心配は吹っ飛んだ。 祖母は、祖父の後妻で、父とも私とも血が繋がらない... 続きを読む
仙台堀日記・臨時増刊号《写真漢詩・短歌》四長、磯谷渚監督作品「ポーラーナイト」を語る。 1月 21, 2024 小さい頃から映画館で予告編を見るのが好きだった。ひょっとしたら、お目当ての本編の映画を見ている時間よりも、ワクワクしながら見ていたのかもしれない。僅か1分か2分に纏められた予告編は、流石にネタバレにならないようにエピローグだけは伏せられてはいたが、その直前までのストーリーは要約され、凄いスピードで盛り上がった。出演俳優たちも、恐らく彼らが一番魅力的に映ったシーンが繋げられ矢継ぎ早に登場!皆んな圧倒的に魅力的だった。 でも、予告編ではあんなにワクワクした作品も、それに釣られて封切り館に観に行くと、残念ながら、大抵は間延びした凡作に変身、がっかりさせられた。「これは、ある種詐欺だな」と、なけなしのお小遣いを、チケット購入に注ぎ込んだ若き日の私は大いに憤慨したものだ、、、 少し前書きが長くなったが、磯谷渚監督の作品は、不思議とこの予告編のワクワク感がエピローグまで持続する。処女作の短編「わたしの赤ちゃん」などは、上映時間の15分間があっと言う間に過ぎた。そしてそのたった15分間でかなりのドロドロ家族愛憎劇が、見事に方が着いてしまった。私は一瞬「これは予告編で、本編は別に存在しているのでは、、、」と疑ってしまったくらいだ。 2010年「わたしの赤ちゃん」磯谷渚監督・脚本 二作目の「天使の欲望」は上映時間40分間の中編、流石に今度は予告編とは思わなかったが、ワクワクのスピード感は相変わらずだった。長さは体感的には20分〜30分の印象だ。そう、ちょっと長めの朝ドラを見た感じだ。ストーリー展開の物足りなさはあったものの、間延びとは無縁の映画だった。素人の私は、主要なモチーフの「痴漢狩り」の案件をもう2、3件付け加えても面白いのではと感じてしまった。でもそうはならなかったのは、それでは監督の持ち味であるスピード感が損なわれるとの判断があったのだろう。 2013年「天使の欲望」磯谷渚監督・脚本 そして最新作「ポーラーナイト」が封切られた。監督としては初めて70分超えの長編だ。私はやはり作品のスピード感(ワクワク感を伴う)の持続性に着目していた。でも正直、監督としての初長編!スピード感に過度に期待するのも少し酷だなと勝手にハードルを下げていた。するとどうだろう。予測は良い意味で完全に裏切られた。スピード感は健在だ!いや前より増している!私の体感としては45分、大河ド... 続きを読む